
なにが悲しくて劇団員同士で紹介をし合わなくてはならないのか、遺憾ですが決まっちまったものはしょうがない、おれはちょっと抑え気味に全力で佐々木覚のことをあなたに紹介しようと思う。
初めて会ったのは俺が高校生の時でさとるさんはチャキチャキの大学生だった。まぶしかった。お世話になっていた劇団の、若手エースとして活躍をはじめた頃である。その身体能力の高さに、運動神経の良さに僕たちは素直に感心していたものだ。空中でピタッと止まることができたのだ。一人サーカスだ。
そうだ、ささきさとるは格好良いお兄さんだった。
もちろん今でも格好が良いよ。思いやりのハートとひねくれの荒々しさが同居した、やはり彼もまたセンチメンタルなアウトロー。
そして俺はさとるさんにいろいろなことを教わっているのだった。キューブリックを教えてくれたのも彼だし、居酒屋での目上の方との付き合いの作法を教えてくれたのも彼だし、舞台についてほとんどなにも知らない素人の僕に、少しずつ知識を継続して蓄えてくれている。それって、世間では兄貴というのではないか。
なにより820の暗黒時代を共に生き抜いたわけだ。いつまた転落するかわからない。というか抜け出せているのかがわからないが、彼がいなければ俺は今頃舞台の道からおさらばしているのは確かである。本当に感謝しているのです。
「むき出し系」の演技を得意とする。
ぜんぶ投げ打って、やぶれかぶれにつっこんでいく時のパワーと小気味の良さは感動もので、ささきさとるに背負ってもらいたい役が少なくとも今二つある。カトマンズで「外ごもり」する若者と、10年ぶりに会った親友と球場に忍び込む男。なにがなんだかわからないと思うが、ささきさとるの肉付けによっておそらくそれは、飄々と軽やかに演じられ、皮肉で優しい風が流れるにちがいない。ご期待ください。
さあ初日がきた。やり通そう。
一人でも多くの方に観ていただきたいと願います。
当日券も販売しております。ふらりとお越しいただいてもご覧になっていただけますが、お電話でご予約いただけると確実です。
☆090-6476-8200
izumiメンバー一同、劇場であなたのことをお待ちしております。
《波田野》
posted by 820製作所 at 08:29|
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